「法定点検をしていない人は多いのか」「車検を通していれば十分ではないのか」と迷う人は少なくありません。理由のひとつは、法定点検と車検が同じもののように扱われやすく、どこまでが義務で、何をしないと困るのかが分かりにくいからです。
実際には、車検は公道を走るための検査で、12か月点検は故障や劣化を早めに見つけるための定期点検です。両者の役割を分けて考えないと、「受けていない人の割合」も「受けるべきかどうか」も判断しにくくなります。
この記事では、未実施率の見方、受けない人が多い理由、受けるか迷ったときの判断基準、費用や依頼先の考え方まで整理します。読み終えるころには、自分の車で何を確認し、次にどう動くべきかが分かる状態を目指します。
結論

法定点検をしない人は一定数おり、特に12か月点検は未実施が少なくないとみられます。ただし、車検の実施率と混同すると実態を誤解しやすいため、「車検」と「12か月点検」を分けて判断することが前提です。
普段あまり乗らない車でも、ブレーキやタイヤ、ゴム部品、液類の劣化は走行距離だけでは決まりません。費用や手間が気になる場合でも、まずは自分の使用状況と前回整備記録を確認し、必要性を具体的に見極めるのが現実的です。
最初に確認したいポイント
- 前回の12か月点検または24か月点検を、いつ受けたか記録で確認できるか
- 車検と法定点検を同じものだと思っていないか
- 直近1年で長距離運転、高速走行、送迎や通勤など使用頻度が高かったか
- タイヤ、ブレーキ、バッテリー、オイル類に不安や違和感がないか
- 点検費用と追加整備費用を分けて比較できる見積もりを取っているか
この記事で分かること
- 法定点検をしない人の割合を考えるときの見方
- 車検と12か月点検の違いと、混同しやすい理由
- 法定点検を受けない人に多い理由と対策
- 受けない場合に高まりやすいリスクと注意点
- 費用相場の考え方と、依頼先の選び方
- 迷ったときに自分で判断しやすくするチェック項目
法定点検しない人は何割くらいなのか

法定点検をしない人の割合を考えるときは、まず車検の実施率と12か月点検の実施率を分ける必要があります。車検は受けないと公道を走れない一方、12か月点検は法定点検であっても、実務上は受けていない車も少なくありません。
一般には、12か月点検の実施率は高くても全体が一律ではなく、未実施が「かなりいる」と考えるのが実態に近い見方です。記事内の数値は傾向の目安として捉え、正確な最新値は国土交通省などの公的資料で確認するのが安全です。
割合を見るときに外せない前提
- 車検の実施率が高いことと、12か月点検の実施率が高いことは別問題
- 調査によっては自己申告ベースで、実際の入庫記録と差が出ることがある
- 普通車、軽自動車、法人車、個人所有車で傾向が分かれることがある
- 年式、走行距離、地域事情で点検の受け方は変わりやすい
| 項目 | 実態の見え方 | 判断するときの注意点 |
|---|---|---|
| 車検 | 制度上ほぼ受ける前提 | 未実施のまま公道走行はできない |
| 12か月点検 | 未実施の車が一定数ある | 車検と混同すると実施率を高く見積もりやすい |
| 24か月点検 | 車検時に実施されることが多い | 車検費用の内訳に埋もれて認識しにくい |
「半数くらい受けていない」と言われる理由
12か月点検の未実施率が高いと言われやすいのは、車検時の24か月点検は受けても、その中間にある12か月点検は省かれやすいからです。費用負担、予約の手間、必要性の誤解が重なると、毎年の点検は後回しになりがちです。
ただし、「半数」という表現は常に固定された数字ではありません。年度や調査方法によって上下しうるため、記事を読む時点では大きな傾向として理解し、最新の比率は別途確認するのが適切です。
自分が平均よりリスク高めか確認するチェックリスト
次の項目に当てはまるほど、12か月点検を省いたときの不安は大きくなりやすいです。
- 前回の点検から1年以上たっている
- タイヤやブレーキの状態を自分でほとんど確認していない
- 長距離運転や高速道路の利用がある
- 年式が古く、消耗品交換の履歴が曖昧
- 異音、振動、警告灯など小さな異常を放置している
法定点検と車検の違い

法定点検と車検は似ているようで役割が違います。答えを先に言うと、車検は公道を走るための検査、法定点検は安全に使い続けるための定期確認です。
ここを混同すると、「車検に通ったから、しばらく何もしなくてよい」と考えやすくなります。しかし、実際には使用中の劣化や摩耗は続くため、12か月点検には別の意味があります。
法定点検の基本
- 自家用乗用車では、主に12か月点検と24か月点検がある
- 事業用車両は点検周期が異なることがある
- 法定点検は故障の予防や安全維持が目的
- 車検は検査時点で保安基準に適合しているかを確認する制度
12か月点検と24か月点検の違い
12か月点検は毎年のコンディション確認として考えると分かりやすく、24か月点検は車検時に行うより広い点検として理解しやすいです。どちらも法定点検ですが、頻度と実施されやすさに差があります。
| 区分 | 主なタイミング | 主な目的 | 見落としやすい点 |
|---|---|---|---|
| 12か月点検 | 毎年 | 使用中の劣化や不具合の早期発見 | 車検がない年は後回しにされやすい |
| 24か月点検 | 車検時 | より広い範囲の点検整備 | 車検費用に含まれて意識しにくい |
| 車検 | 新車登録後一定期間ごと | 保安基準への適合確認 | 今後1年の故障予防まで保証するものではない |
よくある誤解
- 車検に通ったから、次の車検まで整備は不要という誤解
- あまり乗っていないから、点検も不要という誤解
- 不具合が出ていないから、内部の劣化もないという誤解
法定点検を受けない人に多い理由

法定点検を受けない理由は、単にお金が惜しいからではありません。実際には、必要性が分かりにくい、時間が取りづらい、車検と混同しているといった複数の要因が重なっていることが多いです。
そのため、対策も「安い店を探す」だけでは足りません。何がハードルになっているかで、取るべき行動が変わります。
主な理由
- 点検費用と追加整備費用をまとめて高く感じる
- 車検があるので十分だと思っている
- 予約、入庫、代車手配が面倒に感じる
- 不具合がないため急ぎの必要を感じない
- 点検で何を見てもらえるのか分かっていない
理由ごとの考え方
| 理由 | 起こりやすい誤解 | 見直したいポイント |
|---|---|---|
| 費用が高い | 点検だけで大きな出費になると思い込む | 基本料と追加整備を分けて見積もる |
| 車検で十分 | 車検が日常の故障予防まで兼ねると思う | 車検と12か月点検の役割を分ける |
| 時間がない | 丸一日つぶれると思っている | 待ち作業、代車、土日枠の有無を確認する |
| 異常がない | 症状がなければ安全だと思う | 体感しにくい劣化部位を意識する |
| 必要性が分からない | 営業目的の提案だと感じる | 点検項目と記録の説明を受ける |
やってはいけない考え方
- 見積もりを見ずに「点検は高い」と決めつけること
- 車検に通った直後だから安全が長く保証されると考えること
- 異音や警告灯が出てから初めて整備すればよいと考えること
- 長期間、点検記録や交換履歴を残さないこと
法定点検を受けないとどうなるか

法定点検を受けないからといって、12か月点検の未実施がそのまま車検切れと同じ扱いになるわけではありません。ただし、安全面、故障時の出費、事故後の説明責任の面では不利になりやすいです。
つまり、「すぐ罰せられるか」だけで判断すると、本来気にすべきリスクを見落とします。


